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鮮魚大全『FAVORITE FISH: OURS AND YOURS』

冷たい環境の中で、魚は思いがけないほど鮮やかな姿を見せる。本書は、その瞬間を拾い集めた記録である。


魚は、色も、かたちも、艶も、扱われる時間や場所によって、微妙に変わる。私たちが見つめてきたのは、その差異であり、二度と戻らない一瞬である。


東京・豊洲魚市場では、日本沿岸の鮮魚が、一定のリズムで流れていく。その流れを支えているのは、現場に立つ人々の集中と判断だ。声を張り、手を動かし、次の一手を迷わず選び続けること。市場は、その積み重ねによって生きている。


築地魚河岸は、場そのものは姿を変えた。だが、そこで育まれた伝統、文化、記憶は、かたちを変えながら、いまも受け継がれている。


純基と私は、「魚食普及(GYOSHOKU FUKYU)」というひとつの言葉を共有しながら、写真を撮り続けた。


これは、教科書でも、分類表でも、網羅的な図鑑でもない。ページをめくる感覚は、市場を歩くことに近い。足を止め、引き返し、理由はわからないまま、気になる魚の前に立つ。


好きなように、行き来してほしい。


さて。あなたの好きな魚は、何ですか。

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